2019/10/22

デカンについて記述する試み


デカンについて
 

12星座は360度の円に配置されています、1星座につき30度です。
その1つの星座を三分の一の10度ずつ、
あるいは10日ごとに分けることがデカンです。
デカンの起源の一つをエジプトのデンデラの天球図で見ることが可能です。
黄道上の12星座の更に外側にデカンを象徴する神々が描かれています。
この神々がヒライアカルライジングの恒星ではないかと推測していました。
確かにエジプト王の墓所にある天体図ではオリオン座の三ツ星と
女神イシスとしてのシリウスを確認することができます。

 
 
 
12星座がさらに3分割されて全部で36に区分され、
それぞれに恒星が当てはまっていたらリーディングに使用することも
興味深いと思っていました。
しかし、ヒライアカルライジングの星は緯度によって変化しますから、
地域ごと、緯度ごとのデカンリストが必要になります。
つまり普遍的なデカン神というのはあり得ないことに気が付きました。

 
デカンという言葉はヘレニズム時代以降の占星術の先駆者の著書にも出てきます。
また、中世の魔術師アグリッパの著書にでも言及されています。
多くの神秘家、研究者がデカンについて様々な形で語っています。
 

検証するうちにデカンは占星術の中でも魔術的な分野、
そして医術の分野でも使用されていたことが分かってきました。
元々12星座には人体が当てはめられており、
そこから医術に使用されたこともありうることです。
占星術師ネケプソはデカンによって病気を予言し、
病気の治療法を発見しました。占星術師が科学者、
そして医学者を兼任していた古い時代のことでした。
そこから各デカンの名称による護符を作り、
それを身につけたりすることで病や困難から守られるようになりました。
36のデカンの形象、シジルもあります。

 
「第8デカンは旅を守護する、第12デカンは知りたいことを
何でも知ることが可能になる、第15デカンは裁判に勝利する。」
などなどシジルを作って護符として使用できる様です。

 

 

デカンについては様々な説があり、それだけで数冊の本が書けてしまうほどです。
例えば、東洋のデカンの解釈では十二支の干支をさらに三分割し、
それぞれに動物が当てはめられているそうです。
デカンのことを調べるだけでも一生かかる勢いです。
申し訳ありませんが、現時点ではここまでしか整理できていません、
しかし、今後も追求していきたいテーマです。